2024.11.03
コメント多数頂戴しています!
ハンケイ500m 編集長 円城新子氏、俳優・映画監督・ラジオDJ 福山俊朗氏、歴史学者 磯田道史氏のコメントを掲載いたしました。
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2024.09.01
来春 京都シネマにて上映決定!
2025/2/21(金)-3/6(木) に京都シネマにて上映決定! 舞台となった「そのうちcafe」から徒歩圏内の京都シネマにて上映いたします。続報をお待ち下さい。
京都下町で愛される実在カフェを舞台に
“人生のやり直し”を温かに描く群像劇
いつ誰に降りかかるかもしれぬ「事実無根の罪」と、どこの家にも潜んでいる「家族の問題」。
これらが複雑に絡み合い、翻弄される父娘の姿を、京都の下町情緒あふれる風景のなかに映し出す。
もう長いあいだ止まったままの家族の時間。しかし、「事実」より大切なものに気づいた時、
人生の時計の針は再び新たな一歩を刻み始める──
誰だって多かれ少なかれ
「事実無根の罪」を着せられながら
生きている──。
京都の下町にある喫茶店「そのうちcafe」は子供らや地元の常連客にとって憩いの場だ。そんな店に、ある日「大林沙耶(さや)」と名乗る若い女性(東茉凜)がアルバイトとして働き始める。高校を卒業したばかりで職歴もないという沙耶は、不器用ながらも一生懸命かつ異様なほど几帳面に毎日働き、その姿はマスターの星孝史(たかし)(近藤芳正)はもちろん、常連客の間で注目の的となっていった。
そんな沙耶の姿を店の外から盗み見ている男がいた。問いただせば、セクハラの冤罪で大学教授の職を追われ、ホームレスになってしまったこの男・大林明彦(村田雄浩)は、沙耶の元義理の父親だという。家族に迷惑をかけまいと妻と娘の元を離れた大林が唯一後悔しているのは「セクハラは事実無根である」という説明を娘にしなかったことだった。実は星もDV(ドメスティックバイオレンス)があったという妻の一方的な証言のせいで、離婚後、娘と一度も会えないままの人生を送っていた。
そこで、星は沙耶と大林の再会を画策するが、突然思いも寄らない事実が明らかになり、星たちはそれぞれの過去ともう一度向き合わざるを得なくなる。
いつ誰に降りかかるかもしれぬ「事実無根の罪」、どこの家にも潜んでいる「家族の問題」。これらが複雑に絡み合い翻弄される父娘の姿を、京都に実在する一軒のユニークな喫茶店を通して映し出す。長い間止まったままの家族の時間・・・。しかし「事実」より大切なものに気づいた時、人生の時計の針は再び動き出す──
京都の下町で地元の常連客や子供たちに愛される喫茶店「そのうちcafe」のマスター。かつては映画監督を志し、夢破れてこの店に流れ着いたのがもう15年前の話。D Vがあったという元妻による一方的な証言によって幼少の娘と生き別れた過去がある。何より「嘘」が嫌い。
元大学教授のホームレス。沙耶の元義理の父親でもある。大学内で大林のポストを狙う一部の企てにハマり、セクハラの冤罪によって職を追われ現在に至る。迷惑をかけまいと家族の元を離れたが、沙耶にきちんと事実を説明しなかったことだけが心残り。
「そのうちcafe」で働き始めた新人アルバイト。異様なほど几帳面かつ何事にも一生懸命に取り組むその姿は、次第にカフェに集まる人々の注目の的に。ただ、その行動は謎も多く、何か隠し事があるのではないかと疑われる事に。大林明彦は元義理の父にあたる。
元刑事で、痴呆症の妻・光子を優しく受け止める「そのうちcafe」の常連客。現役時代に目をかけた元受刑者・山里俊の更生していく様に目を細める。
城田圭一の妻で痴呆症を患う「そのうちcafe」の常連客。多くのことを忘れてしまう半面、「脇田さんとのお茶の約束」は常に記憶の片隅にあるよう。
「そのうちcafe」の常連客。アルバイトをしていた息子がいる。冗談ばかり言ってる大の虎党。
昔はヤンチャ者だったが刑事時代の城田に目をかけてもらい更生した。今ではIT企業の役員となった元受刑者。世話になった城田夫妻の老後の世話をしたいとまで申し出る。
大林をセクハラで訴えた元教え子。1人の男のキャリアを台無しにし、その家族の人生を大きく狂わせながら、自分は大学の助教として順調にキャリアを積む。
沙耶の母・沙織の新しい恋人。20歳近く年上の沙織との結婚を本気で考えている29歳の地方公務員。真面目で一見温厚そうだが、カッとなりやすい側面も。
沙耶の母で大林の元妻。「大学教授の妻」から「セクハラ教授の妻」という落差に懲りたのか、新たなパートナーに選んだのは堅実な地方公務員。
愛知県出身。1976年の『中学生日記』出演をきっかけに、1981年に劇団青年座研究所に入所。
映画『ラヂオの時間』、『THE有頂天ホテル』、ドラマ『真田丸』、舞台『笑の大学』など、三谷幸喜作品に数多く出演。その他の主な出演作品に、ドラマ『GTO』『なつぞら』『大豆田とわ子と三人の元夫』『カムカムエヴリバディ』『おやじキャンプ飯』『雲霧仁左衛門』(シリーズ3から出演)など。現在は”ラ コンチャン”として舞台のプロデュース作品も手掛け、時には作・演出にも関わる。また、俳優向けのワークショップも主宰するエンターテインメント界のオールラウンダー。
連続テレビ小説『ブギウギ』(12月後半〜)出演予定。
1960年3月18日生まれ。
1980年「思えば遠くへ来たもんだ」で映画デビュー。映画「男はつらいよ
寅次郎かもめ歌」、テレビ「青が散る」「澪つくし」「翔ぶが如く」等を経て、1992年伊丹十三監督「ミンボーの女」中島丈博監督「おこげ」により日本アカデミー賞助演男優賞他、数々の映画賞を受賞する。舞台は『ガラスの動物園』『イーハトーボの劇列車』『もとの黙阿弥』『丘の上のイエッペ』『雪やこんこん』『風の盆ながれ唄』(文化庁芸術祭演劇部門個人賞受賞)、最近では『長い墓標の列』『海の夫人』『放浪記』『セールスマンの死』『子午線の祀り』等々に出演している。
2002年4月4日生まれ。大阪府出身。
大阪府立咲くやこの花高等学校演劇学科卒業後、芸能活動開始。
神戸インディペンデント映画祭2022で上映された短編映画「放送部」で映画初主演を果たす。その他、映画「1秒先の彼」(22)などに出演。特技はアクロバット。
本作ヒロイン役は数多の応募者の中からオーディションにより抜擢された。豊かな感受性を活かした、幅広い演技力が魅力の若手女優である。
初期の芸名は本名で「斉穏寺忠雄」。1947年1月22日生まれ。 大阪府出身
デビュー当時はナイーブな二枚目として、現代劇が多かった。NHK「けったいな人々」YTV「女棟梁」「夕映えの女」KTV「結婚許しません!」など。20代後半から時代劇「水戸黄門」「必殺」などの各シリーズ。「梅田コマ」「新歌舞伎座」「名鉄ホール」など商業演劇にも出演。その後劇作や演出を手掛け、関西俳優協議会会長などを務め、次代を背負う演劇人の育成に励む。
令和3年大阪府知事表彰受賞
1947年12月7日生まれ 大阪府出身。関西芸術座出身。
デビュー作 映画「襤褸の旗」/舞台「大阪城の虎」
主な出演作品は映画「あした、授業参観いくから。」「嘘八百 なにわ夢の陣」
「どついたるねん」「老親」「幸福のスイッチ」TV「小吉の女房」「風のハルカ」「花岡青洲の妻」「命の現場から」Netflix「舞妓さんちのまかないさん」舞台「トップガールズ」「夜叉が池」「心中天の網島」など。1987年「紫煙の彼方に」2016年「明日の幸福」で大阪新劇フェスティバル主演女優賞受賞。
1967年生まれ 兵庫県出身。松竹撮影所俳優部所属。
1993年ごろから、京都の松竹撮影所を中心に、いわゆる大部屋俳優としての活動を始める。以降、数多くのテレビ、映画作品に出演。特に時代劇においては、殺陣シーンでの斬られ役などとしても多数出演。
主な出演作は『必殺仕事人2009』(朝日放送)、『雲霧仁左衛門』(NHK)『剣客商売』(フジテレビ)、『天外者』、『せかいのおきく』など。
1983年、京都市中京区にて社寺建築家の次男として生を受ける。母の勧めで児童劇団に入所し子役として演技、日本舞踊などの訓練を始める。
1989年、5歳でフジテレビ「華岡青洲の妻」の華岡良平役でテレビドラマ初出演。
子役時代はTBS「水戸黄門22部」のレギュラー出演など100作を超え、京都・太秦時代劇を中心に活動。近年では「浅見光彦シリーズ」「鬼平犯科帳」「科捜研の女」や、映画「引っ越し大名!」などに脇役として出演。2022年、初監督作となる児童文学を原作とした短編映画「灰/Ash」を海外10映画祭に出品。2023年、監督2作目となる長編ドキュメンタリー映画「Muck Around」では少年院から出院した少年2人のその後の人生を密着。約2年間に渡る撮影を終了し公開を控えている。
1993年9月14日生まれ 広島県尾道市出身。
2011年・高校生の時「尾道みなと祭り」にてスカウトされ、NHK連続テレビ小説「カーネーション」でデビュー。映画、ドラマ、舞台、CM等活動し各方面から注目を浴びている。
主なTVドラマ出演作品としてNHK連続テレビ小説「マッサン」、
「べっぴんさん」では富士子役レギュラー出演。 「科捜研の女」「遺留捜査」「グレースの履歴」「キッチン革命」、時代劇では「必殺仕事人」「十三人の刺客」「三屋清左衛門」
レギュラー出演として「ちかえもん」「雲霧仁左衛門5」などがある。
映画「引っ越し大名」、舞台では新歌舞伎座「五木ひろし公演」等。
CMも他多数出演。
1988年6月19日生まれ。ワシントンD.C.出身。
2006年公開の映画「かぞくのひけつ」で俳優デビュー。
近年の主な出演作として、EX「遺留捜査スペシャル」(22)、NHK「わたしの一番最悪なともだち」(22)、NHK「舞いあがれ!」(22)、WOWOW「ながたんと青と-いちかの料理帖-」(22)など。
大阪市出身。劇団「魚灯」所属。
主な出演作品『風枕』(作・演出:太田省吾)、魚灯『静物たちの遊泳』『着座するコブ』(作・演出:山岡徳貴子)、桃園会『浮標』(演出:深津篤史)、
松田正隆が作・演出・構成を務めるマレビトの会での出演(『島式振動器官』『クリプトグラフ』『PARKCITY』『HIROSHIMA-HAPCHON』など)、KUNIO10 『更地』(演出:
杉原邦生)、『石のような水』(作:松田正隆 演出:松本雄吉)、『赤ずきんちゃん』(作・演出: 山口茜)、『PORTAL』
(作:林慎一郎 演出:松本雄吉)、『繻子の靴』(演出:渡邊守章)、KAAT・KUNIO共同製作KUNIO15『グリークス』(演出:杉原邦生)、庭劇団ペニノ『笑顔の砦』(作・演出:タニノクロウ)、『「さようなら、ご成功を祈ります」――
B.R.アンベードカル博士が1936年ラホール市のカースト撤廃協会の招待に応じて準備したものの
協会側が内容が耐え難いと判断し招待を撤回したため実際には読み上げられなかった演説『カーストの絶滅』への応答』(共同演出·構成:シャンカル·ヴェンカテーシュワラン、和田ながら)等。
また、映画『れいこいるか』『天国か、ここ?』(監督:いまおかしんじ)、〜ヨーロッパ企画の生配信劇シリーズ〜『京都妖気保安協会』ケース3 「貴船スターシップ」など映像作品にも参加。
1980年8月27日群馬県生まれ。父の転勤で茨城の日立市や阿見町、千葉の松戸市で幼少期を過ごし千葉県立東葛飾高校を卒業。早稲田大学人間科学部に進学するが中退。一般企業でのサラリーマン経験を経てバンタン映画映像学院に入学。
卒業後、フリーとなり吉田啓一郎監督、五十嵐匠監督、佐々部清監督、熊切和嘉監督、山下智彦監督などの助監督に就き映画『ROOKIES-卒業-・劇場版』『半次郎』『私の男』『この道』『花まんま』、テレビドラマ『タクシードライバーの推理日誌』『科捜研の女』『鬼平犯科帳』『雲霧仁左衛門』など現在まで百を超える現場で研鑽を積んだ。2015年からは拠点を京都に移した。
2021年テレビ朝日『科捜研の女』season21第12話で初監督。2024年『科捜研の女』で第6話の監督を担当。
1964年生。兵庫県出身。KYOTO映画塾卒業。日本シナリオ作家協会会員。2007年シナリオ『二人ノ世界』第10回日本シナリオ大賞佳作入選(2020年に永瀬正敏主演で映画化)。主な脚本作品は映画『獄に咲く花』『母の唄が聞こえる』『氷川丸ものがたり』『チャンバラが消えた日』NHK時代劇『雲霧仁左衛門シリーズ』など。2020年には小説『羅城門に啼く』で第一回京都文学賞最優秀賞を受賞。新潮社から出版され、以降、小説『春を待つ』(PHP研究所)『ゲンさんとソウさん』(薫風社)『俠』(講談社/第6回細谷正充賞受賞)など精力的に活動中。
1998年生。奈良県出身。立命館大学映像学部・同大学院映像研究科卒業。映画録音を松陰信彦氏の元で学ぶ。日本ポストプロダクション協会主催JPPAアワード2023学生の部にて録音技術部門、最優秀賞を受賞。幼少期からピアノを習い高校時代から作曲活動を始める。映像学部在学時より、録音と併せて劇伴音楽の経験を積む。
同志社大学法学部卒。東映京都撮影所を経てフリーランスとなる。
同志社女子大学嘱託講師。Gallery Take two代表。
作品歴
映画 『36.8℃サンジュウロクドハチブ』『関ヶ原』(オペレーター)『TUNAガール』『魚の目』『明日授業参観いくから。』『煙とウララ』『I AM JAM
ピザの惑星危機一髪』『メンドウな人々』CM パナソニック UHA味覚糖 キンチョー ミズノ ニンテンドーなど
京都出身。大阪電子専門学校映像科に在籍中、インターンとして東映京都撮影所に通うこととなり、卒業後は照明の専門会社に入社。松竹撮影所や映像京都でも、時代劇や現代劇を多く経験する。2000年に文化庁の芸術インターンシップに選出され参加。2001年市川崑監督の『かあちゃん』で技師デビューし、新人賞受賞。その後『アイラブピース』『蒼き狼』などの作品を担当する。CMでは『 USJ』『そうだ 京都、行こう。』などを数年間務める。現在フリーランス。市川崑監督、岡崎宏三撮影監督、東宝・下村一夫氏、大映・中岡源権氏、東映・金子凱美氏、安藤清人氏、松竹・林利夫氏を照明の師と仰ぐ。
1961年、大阪生まれ。日本映画・テレビ録音協会会員。
1981年、フリーの録音助手として東映京都テレビプロダクションで、『銭形平次』(主演大川橋蔵)、『桃太郎侍』(主演高橋英樹)などTV時代劇を中心に従事した後、映画『夢千代日記』『吉原炎上』『華の乱』など助手で参加し、1991年『真夏の少年』で映画録音技師デビュー。以後、映画・TVドラマ等で活動する。
主な作品歴は『魔界転生』、『男たちの大和 / YAMATO』、『憑神』、『利休にたずねよ』、『海難
1890』、『エリカ38』(整音担当)、『名も無い日』(整音担当)など、二度の日本アカデミー賞最優秀録音賞受賞、二度の日本アカデミー賞優秀録音賞受賞。現在、立命館大学映像学部で後進の育成にも尽力している。
1974年11月26日生。東京都出身京都府在住
育英高専(現・サレジオ高専)工業デザイン学科卒業在学中よりCFの美術デザイナー岩崎邦雄氏に師事、その後フリーとして活動を開始、20代より鳥誠会にて稲垣尚夫氏に師事。そこで美術の助手として多くを学ぶ。10年余りの助手経験の後、30代後半より美術デザイナーとして活動。
代表作品
『大奥〈男女逆転〉』10’(映画・TVドラマ) 監督:金子文紀
『Zアイランド』15’(映画) 監督:品川ヒロシ
『案山子とラケット』15’(映画) 監督:井上春生
『漱石悶々』16’(TVドラマ) 監督:源孝志
『平成細雪』17’(TVドラマ) 監督:源孝志
『鳴門秘帖』18’(TVドラマ) 監督:西谷真一、酒井信行
『小吉の女房』18’(TVドラマ) 監督:清水一彦
『やじ×きた〜元祖・東海道中膝栗毛』18’(TVドラマ) 監督:西片友樹、六車雅宣
『小吉の女房2』20’(TVドラマ) 監督:清水一彦
『薄桜鬼』20’(TVドラマ) 監督:六車雅宣、西片友樹
『忠臣蔵狂詩曲No.5 出世階階段』21’(TVドラマ) 監督:源孝志
『磯部磯兵衛物語』22‘(BSドラマ) 監督:細川徹
『グレースの履歴』 監督:源孝志
その他、一般店舗、住宅リフォームなどのデザインもなす。
京都を拠点に、プロの技術者、地元の有志スタッフ・映画学生たちが集い、奇跡のような新しい出会いの元で製作された映画『事実無根』が、いよいよ地元の映画館「京都シネマ」でお披露目となります。撮影現場にもほど近く、地元の皆様にお会いできるのが何より楽しみです。
本作は小規模の自主制作映画ですが、これまでの国内上映会・試写会、海外映画祭での反響から、地域の枠だけに留まらない「人に届く力」を持った作品であると確信しています。是非多くの地域の方々にお届けし、新しい出会いの輪を広げて行きたいと思います。
この映画は、”東京”ではなく”京都”という街が舞台であることが重要なのである。
映画評論家・松崎健夫氏
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子を思うさまざまな親の気持ちが交錯して、それがとても微笑ましく、温かい気持ちに包まれました。
ハンケイ500m 編集長・円城新子氏
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誰もが誰かの幸せを願っている、そのやさしさが画面に映る全てのものから伝わってくるような気がしました。
俳優・映画監督・ラジオDJ
福山俊朗氏
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この映画は、”東京”ではなく”京都”という街が舞台であることが重要なのである。慎重に言葉を選ぶなら、関西人の中でもとりわけ“京都の人々”というは、やや特異な存在であると感じさせるからだ。それは、表情においても、そして言葉においても、内面的な要素を表出させないという特性を持っていることを指す。例えば、京都弁。相手を慮ることで、物事をオブラートに包むような遠回しな言い方(表現)になるという、他の方言にはない特性を兼ね備えている。『事実無根』の登場人物たちもまた、相手を推し量って本心を隠していることが判る。その姿勢が物語を転がしてゆきながら、<惻隠の情>を働かせているという点が、実に“京都っぽい”のだ。これと同じことを東京でやると、実はシリアスな感じが増してしまうのである。ところが、この映画には柔和さが伴っているのだ。それこそが、“京都っぽさ”の所以なのだろう。それだけではない。物語を拡大解釈すれば、国際的な<分断>という問題を、家族という最小単位の集団に置き換えた作品だとも感じさせ、まるで<寛容>のあり方を描いた映画のようにも見えるのである。映画の冒頭では、京都の街並みを映し出したショットを積み重ねながら、物語の中心となるカフェにたどり着くという演出が為されている。これを単なる「舞台となる場所の説明カット」のように捉えることもできるのだが、京都タワーを中心にしながら、街そのものも「見る場所が変わると、見え方が変わる」と言っているようにも見えるのである。そのことが、この映画の物語や人間関係が「見方が変わると、見え方が変わる」という真理を宣言してみせているように感じさせているのだろう。その根底に流れる、わかりにくい優しさもまた“京都っぽい”のである。
蝉時雨の中、子どもたちが細い路地で遊ぶ、蒸し暑い夏休み。穏やかにゆっくりと時間が流れていく、地元目線の“普通の京都”が舞台になっていて、京都生まれの私は、自分の幼少期を思い出し、ノスタルジックな気持ちになりました。
事実無根の嘘をつかれて、人はなぜ傷つくのか。自分は真実を知っているから、自身の傷は時とともに少しは癒せても、ずっと心に残る鈍痛。それは、大事な人に真実を知ってもらえていないこと。この人だけには、本当のことを知っておいてほしい。そう願う気持ちが、ひしひしと伝わりました。映画では、とくに“我が子への愛”が大きくクローズアップされていました。子を思うさまざまな親の気持ちが交錯して、それがとても微笑ましく、温かい気持ちに包まれました。だれにでも起こりうる誤解や勘違いが、ときにユーモラスに描かれていて、シリアスになりすぎず自分自身と向き合える映画でした。
人生は偶然の産物である。私たちの決断ひとつで、私たちだけでなく、私たちに関わる人々の人生も変わってしまう。だからこそ、正しい選択をしなければならない。どんなに努力しても、人生のリプレイボタンを押して元に戻すことはできない。幼少期のトラウマが、現在の私たちの行動をどのように決めているか想像したことがあるだろうか?私たちのストレス、不安、仕事パターン、正当性を求めること、すべてが幼少期のトラウマと関係しているのだ。
分析: 『事実無根』の物語は、不器用で神経質で不安なサヤを中心に展開する。彼女は、何年も前に自分の元を去ってしまった、壊れてしまった人生の欠片を探している。しかし今、彼女がそれを見つけることができるかどうか、その答えはこの映画の最後にある。
柳裕章監督の『事実無根』は、シンプルで美しい物語だ。ヒロアキはサヤのキャラクターを通して、幼少期のトラウマが私たちの思考プロセスにいかに大きな影響を与え、それが現在の私たちの行動をどのように形成しているかを表現した。サヤが緊張しているシーンでは、彼女の手振りや表情がとても正確に語られ、観客は確実に彼女に似せられる。
ほのかな光の効果で癒される環境の中、撮影は高揚感を与えてくれる。冒頭からラストまで、映画は爽やかな気分にさせてくれる。BGMは映画撮影にふさわしいものだった。
登場人物の一人一人に味があり、それぞれの旅があり、見事な脚本だと言わざるを得ない。特にサヤは、葛藤や不安、幼少期のトラウマを抱えたこの世代の人々に焦点を当てたキャラクターであり、この物語は観客の心に強い印象を残すだろう。
柳裕章監督の『事実無根』は、あらゆる年齢層が楽しめる物語だ。この美しい映画は、トラウマ、後悔、別離、罪悪感といった様々な感情に焦点を当て、見事な”物語”を作り出している。
We get life by chance but how will we gonna live life is a choice. Our one decision can change the lives of not only us but also people who are related to us. That’s why we have to make correct choices. No matter how much we try we can not press the replay button to undo some things in our life, but if we ever get the chance we will surely gonna run back to our childhoods. Ever imagined how our childhood traumas decide our current behavior? Our stress, anxieties, work patterns, seeking validation everything is connected with our childhood traumas.
Synopsis: Hiroaki Yanagi's “Unfounded” is a tale of Saya Obayashi, an eighteen-year-old girl who is in search of a part-time job, and then she comes across "Sonouchi Cafe". A café in Kyoto which is not only for the regular people but a favorite place for children too
A customer, right? - The movie starts with a scene of a bright sunny day, where a few children are shown playing and hanging around. A young beautiful girl enters, she is shown stressed and gawkish. As soon as she came across the cafe, she asked the owner whether she could enter the restaurant or not, and in the answer, the owner asked if she was a customer! Saya introduced herself and mentioned that she is there for a part-time job.
How wonderful to be a kid again – after having so many conversations saya is selected and very next day when she is about to reach the café, she sees that the owner Takashi Hoshi is playing with children and instantly she expresses the feeling of being a child again to Takashi. As the story starts to move forward we can see that a man is silently keeping eyes on Saya, and got noticed by Takashi.
The day Saya starts to work as a waitress, and the local customers start to adore her for her innocence, despite her clumsiness even Takashi starts to adore her.
Cooking empties the mind – one night when Saya is chopping the cabbage, then Takashi asks whether she likes cooking or not, in answer she says though she doesn’t like cooking that much she does it to release thoughts from her mind, here we can understand that Saya is struggling with some thoughts. There they have several conversations, Takashi shared how he had to leave his three-year-old daughter due to a fake domestic violence case by his wife
xAugust 27th - Going with the story we can see another character Akihiko Obayashi, who was being shown following Saya from the beginning, once was a college professor but got dismissed due to a false allegation of sexual harassment, is a homeless now. Here we also get to know that Obayashi is Saya’s father-in-law he had to leave his family to keep them protected. Now he is here to meet and to say sorry to Saya. As it is the 27th of August, Saya’s nineteenth birthday, Obayashi, his wife, her boyfriend, and Takashi have met together to celebrate Saya’s Birthday and make her feel special.
When I found out it was a lie, was so happy, but angry too - as they all meet together and having conversation with Saya the story unfolds a twist that will surely leave the audience dazed. Analysis: The story of “Unfounded”, is revolves around Saya, who is clumsy, nervous, and anxious. She is in search of that broken piece of her life that left her many years back, but now whether she can find it or not, well this answer lies at the end of this movie.
Hiroaki Yanagi's “Unfounded” is a simple yet beautiful narration. Hiroaki framed how childhood traumas create a big impact on our thought process and how they shape our current behavior through Saya’s character. In some scenes where Saya was shown nervous, her hand gestures, her facial expressions were so accurately narrated that the audience can surely resemble her.
In a soothing environment with subtle light effects, the cinematography gets uplifted. From the beginning till the end, the movie feels refreshing. The background music did a proper justice to the cinematography.
Each and every character has its flavor, its own journey, and I must say brilliantly written. Most importantly Saya is the character which is focusing on the people of this generation, who have struggles, anxieties, and childhood traumas.The story will left a strong impression on audience’s mind.
Lastly, I must say Hiroaki Yanagi's “Unfounded” is a story for all age group. This beautiful movie focuses on different emotions like traumas, regret, separation, and guilt and creates admirable narration.